Chat GPTが登場したことで、ライターは要らなくなるという論争が巻き起こっています。実際、AIはかなり高い精度で文章を生成できるのでライターが要らなくなる日も近いかもしれません。
その一方で、まだまだAI（人工知能）は質の高い記事を書けないからライターは必要という声もあります。
ただ、AIの技術は日進月歩で進化しています。
そのうち、ライターを超える日も来くるかもしれません。
本記事では「AIはライターの知能を超えるのか問題」について考察いたします。ぜひ最後までお読み下さい。
Contents
AIライティングツール（Chat GPT）の登場
2023年に入って一気にAIライティングが広まった理由はOpen AIが開発したChat GPTの登場です。
リリースした当初は荒削りな部分も目立ちましたが、ものすごいスピードでアップデートを重ね、ほんの1数ヶ月でインストール数が1億を超えました。
誰でも無料で使えて、精度も高いことからたちまち話題になって、もはやGoogleのサーチエンジンの存在すら危うい状態です。
AIライティングツールは質問することで文章が生成される
Chat GPTをはじめ、AIライティングツールは質問（プロンプト）することで、回答を生成してくれます。
たとえば、料理のレシピやちょっとした調べごとなど、非常に高い精度で回答してくれます。
マニュアルや講座のカリキュラムなんかも質問次第で作れます。
ですので、AIライティングツールを使いこなせるかどうかは質問の質にかかっていると言えるでしょう。
AIはかなり高い精度で文章を生成する
AIライティングツールはかなり高い精度で文章を生成してくれます。
これが、「もうライターは要らなくなる」と言われる所以です。
そもそも数年前から人工知能の進化でホワイトカラー（知的労働者）は淘汰される、と言われてきていたので予測はしていましたが、こんなに速く訪れるとは想像していませんでした。
記事の構成も作れる
AIライティングのすごい所は文章の内容だけでなく、記事の構成も作れるところです。
「○○というキーワードでSEOを意識した記事を作って」と指示すると、割と使える見出しを作ってくれます。
これまで数多くの見出し生成ツールが登場してましたが、ぶっちゃげAIライティングツールで十分かと思います。
この辺りは質問のテクニックにあるのですが、コツさえマスターすれば構成を作成する外注者やライターは必要なさそうです。
タイトル、キャッチコピーも作れる
AIライティングはタイトル、キャッチコピーも作ってくれます。
たとえば、「○○というセミナーのキャッチコピーを30文字以内で作ってほしい」と質問すると、いくつかタイトル案を出してくれます。
ここに関してはそのまま使うというよりかは、アイデアのブレインストーミングという印象ですが、かなり使えるワードが出てきます。
「他にも5個タイトル案を作ってほしい」
みたいに入力すると、いくつか作ってくれるので、その中から良い言葉を組み合わせるという使い方も可能です。
セールスライティングも出来る
AIライテイングはSEOやキャッチフレーズだけではありません。
LPやセールスレターなどのセールスライティングも出来てしまいます。
たとえば、売りたい商品・サービスを指定して、文章の流れや枠組みを学習させればプロ顔負けのセールスページができあがります。
特にセールスライティングの世界は、成約といった数字が目安なので、ライターとの競争が激化するかもしれませんね。
ペルソナの設定も可能
これもうまく質問をしてAIに学習させることで、かなり細かいペルソナの設定もできてしまいます。
ペルソナを設定する際は、かなり手の込んだリサーチが必要でした。
これがマーケターやコピーライターの作業時間が増える原因だったのですが、一気に楽になります。
今まで一体なんだったんだ、と言いたくなるほどの精度で細かいペルソナ像を作成できます。
もちろんAIは過去のデータに基づいてペルソナを設定しているので、よりリアルなペルソナを作りたければインタビューや調査も必要です。
しかし、テストマーケティングや記事の作成においては十分な情報をリサーチすることができます。
AIライティングの弱点は？
「ではAIライティングがあればもうライターは要らないじゃない」
「ライターやってるけど、もう廃業かも…」
と言われるとそうではありません。
ライターには生きる道があります。
むしろ、考え方によってはAIの登場がライターにとって強力な武器になるでしょう。
その理由を解説します。
AIが作った文章が硬くてクセがある
Chat GPTで実際に記事の文章を作ったことのある人なら「ちょっと文章にクセがあるな」ということにお気づきではないでしょうか。
そうです。
AIライティングの文章には結構クセがあります。
必要以上に硬い言葉を使っていたり、専門用語を連発していたり、同じ語尾が続いて冗長だったりと、読みやすい文章といった点では弱点があります。
この辺りはまだまだ読みやすさに関しては、人の手が必要だと感じています。
あくまでAIライティングツールの活用はブレインストーミングや壁打ち、アイデアの創出程度で、最終的にはやっぱり人の手による編集作業が必要という印象です。
ファクトチェックが必要
これもAIライテイングツールの大きな弱点なのですが、情報の信憑性が曖昧というところがあります。
Chat GPTをはじめAIツールは過去のデータに基づいて文章を生成します。
また、都度新しい情報を学習していくという仕組みです。
つまり、誤った情報を学習していく可能性もあるということになります。
科学や学会の世界でも、これまで正しいとされていた情報が次の日に塗り替えられることは珍しくありません。
にも関わらず、AIは過去のデータしか反映しないので、古くて間違っている情報を生成する可能性があるのです。
その他にも、社内の機密情報や個人情報などを質問して学習させてしまうと、情報漏洩が簡単に起きてしまうというリスクもあります。
その点で、まだまだ人のよるファクトチェックは不可欠と言えるでしょう。
WEBライターは要らなくなるのか
ここまで、AIライティングの便利さとその弱点をお伝えしてきました。
「じゃあ、ライターはどうなるのか？」
ここが本題ですよね。
ライターには厳しい話かもしれませんが、確実に誰でも書ける情報の寄せ集めしか書けないライターは要らなくなります。
外注費をかけて、編集する時間すらAIがあれば不必要だからです。
正直言って、低単価で記事を書いているライターさんの存在はもう無くなるかと思います。
ただし、これは今に始まった話ではなく、大分前から言われていたことです。
それが現実になる日が来たという事でしょう。
では、もうライターはAIの知能に勝てないのか？ と言われると実はそうではありません。
その理由を次に解説します。
ライターが生き残るには人間にしかできない文章を書くこと
この先は、生き残るライターと淘汰されるライターがハッキリと分かれます。
ではAI時代に生き残るライターになるにはどうすればいいのかをお伝えします。
実体験
AIは過去の情報に基づいて文書を生成します。
よく言うと便利ですが、悪く言うと無機質です。
やっぱり寄せ集めた情報だな、という印象が残ります。
ですので、人の実体験のようなオリジナリティーのある文章は人間にしか生み出せません。
ここが大きく、ライターの未来を左右するかと思います。
その人にしか体験していない話は、いつの時代もニーズがありますし、斬新です。
AIはこれまでなかった情報は作り出せないので、実体験が盛り込まれた記事を書けるというのは大きな差別化になるでしょう。
自分の意見
AIは意見を持っていません。
厳密にいうと意見やアイデアは出してくれるのですが、これまでの情報に基づいているのであくまで一般論になります。
ですので、尖った意見や人の逆行く鋭い考え方や偏った考え方などは、やっぱり個人が発信するしかないです。
だからこそ、AI時代は個人の発信力と影響力がモノを言います。
誰でも言えそうな一般論はもうAIで十分です。
「この人の話だから聞きたい」
「この人の文章を読みたい」
そう思われる人はどれだけAIが発展しても求められ続けるでしょう。
具体例
具体的に例え話が出来る人もライターとして生き続けられるでしょう。
AIも学習させれば不可能ではありませんが、面白い例え話やオリジナリティのある具体的な例などは、ちょっと時間がかかりそうです。
それこそ、お笑い芸人さんなんかは例え話が即興で作れてすごく上手いです。
こういった方はAIが登場しようが関係なくニーズがあるでしょう。
人を惹きつける話や文章力のある人は例外なく具体例が語れる人です。
人工知能とライターは共存していく時代（まとめ）
この先、AI（人工知能）はどんどん僕たちの生活の中に欠かせなくなってくるでしょう。
人類は便利なものを発明して、それを取り入れることで発展してきました。
今回のChatGPTをはじめとするAIツールの登場も例外ではありません。
やっぱり、こういった優れた発明を取り入れることが時代に適応していくためには必要です。
ですので、これまで通りライターをはじめとする知的労働者の市場があり続けるというと必ず違った形になります。
それは受け入れなければなりません。
その上で、AIにも弱点はあるし、人間じゃないとできない編集作業や言葉の選び方、実体験などがあることも認識しておきましょう。
ここに今後のライターが生きる道があります。
かつて、新聞からTVというメディアが登場した時もニュースキャスターがいなくなることはありませんでした。いまでも優秀な新聞記者の人は生き残っているし、作家さんもたくさんいます。
むしろ、求められています。
こういった人材になることがいつの時代も僕たちには必要なのではないでしょうか。
AIの登場はそれに気づかせてくれるきっかけに過ぎません。
誰にもできない個性を研ぎ澄ませて、いつの時代も求められるスキルを磨いていきましょう。
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