「Chat GPT o1ってそもそも何?」
「名前は知ってるけど何ができるか知らない」
今回の記事は、このような方向けにChatGPT-o1について、GPT-4との違いや利用シーンを徹底解説していきます。
具体的には、Open AIが2024年9月に発表したモデル「Chat GPT o1 previewとo1mni」とは何か、特徴や何ができるのか、Chat GPT-4o(オムニ)との違いやメリット・デメリット、活用シーンなどを紹介していきます。
Open AIが発表するGPTモデルの情報はもちろん、この超AI時代においていかれないためにも今回お伝えする情報はマストでチェックしておいてください。
ChatGPTの開発元であるOpenAIは続々と新しいモデルを発表しますが、要点を押さえておくと、普段使いにも応用できることを知ることができます。
なぜなら新しいモデルを発表するということは、何かしらのニーズがあって何かしら使う側にメリットを提供できるからです。
そして、新しいモデルを知っておくことで今後のAIの進化の潮流を読むこともできます。
だから今回解説内容を最後までしっかりと読んで、AIの進化に乗り遅れないようにしてください。
Contents
ChatGPT-o1とは
ChatGPT-o1はこれは2024年9月に発表されたモデルで、「o1-preview」と「o1-mini」という二つのバージョンがあります。
このモデルは推論に特化した大規模言語モデルです。従来のGPT-4モデルとは異なり、回答する前に「思考時間」を取るように設計されています。
じっくりと時間をかけて考えることで、複雑な問題に対してより深く、より正確な回答を生成することが可能になりました。
つまり、人間でも時間がかかるような論理的思考や数理計算など、じっくり時間をかけて回答を生成することに長けたモデルです。
簡単にまとめると、ChatGPT-o1はGPT-4よりも少し「頭が良く」なりましたが、その分、回答生成に時間がかかるモデルということですね。
ChatGPT-o1の特徴
ChatGPT-o1の特徴をお伝えしていきます。
まず注目すべきは高度な推論能力です。
特にSTEM分野(科学・技術・工学・数学)の複雑な問題解決に優れています。
具体的な例を挙げると、国際数学オリンピックの予選試験でGPT-4が13%の正答率だったのに対し、このChatGPT -o1は83%という圧倒的な成績を収めました。
また、プログラミング能力においても高い成績を記録しています。
特に難易度の高いコーディングタスクでも、高度な論理を駆使して回答を生成できます。
そのため、段階的な思考プロセスを用いて問題を分析し、段階を踏んで解決策を導き出すことが可能になっています。
さらに、自己評価と修正機能も備えており、自身の回答を評価し、必要があれば修正することができます。
安全性の面でも向上が見られ、従来のモデル(主にGPT-4)と比べても高まっています。これは具体的には、有害な出力や偏見を減らすための対策が強化されているということです。
これはハルシネーションと呼ばれる生成AIの一つの課題でもあります。AIが情報を作り出したり、バイアスのある偏った情報を出力してしまうという問題に対して、対策が強化されています。
Chat GPT o1の利用方法
続いて、このChatGPT-o1の利用方法も見ていきましょう。ChatGPT PlusとTeamユーザーはChatGPT-o1モデルにアクセス可能です。o1-previewとo1-miniの両方にアクセスできます。また、エンタープライズ版でも利用可能となっています。
お伝えした通り、o1にはpreviewとminiという二つのバージョンがあり、それぞれに利用制限があることに注意してください。
o1-previewは1週間当たり50メッセージ利用可能となっています。対してo-miniの方は1日あたり50メッセージまでです。
こちらは利用制限として気をつけておいてください。現在は有料版のみで利用可能ですが、将来的にはChatGPTの無料ユーザーにもLLMが提供される予定となっています。
ChatGPT-o1のダッシュボード
それでは、ChatGPTの画面を見ていきましょう。
左上の選択モデルを選択できるところに、o1-previewとo1-miniがあります。ここで、思考力が必要な質問として「フェルミ推論のロジックを論理的に解説してください」と入力してみます。
すると「考えています」というメッセージが表示され、少し考えるフェーズがあります。
しばらく待つと回答が出てきました。大きな特徴として、思考時間も表示されており、今回は9秒でした。
このように、フェルミ推論のロジックについて詳しく解説してくれました。
続いて、o1-miniの方でも同じ質問をしてみましょう。o1-miniの方は思考時間が3秒ということで非常に早いです。
ただ、パッと見た感じでは結構量はあるのですが、やはりo1-previewの方が質が高いという印象を受けます。
OpenAI公式のo1紹介ページ
https://openai.com/index/introducing-openai-o1-preview/
続いてOpenAIの公式ページも見ていきましょう。
o1はChatGPT Plusで試すか、APIで試すかの選択肢があります。これは従量課金制になっています。どちらかの方法で利用できるというわけですね。
o1シリーズは9月12日にリリースされています。
続いて内容もですが、「仕組み」というセクションでは、o1-previewの紹介が詳細にされているページになっています。
「安全性」というところでは、安全性が高まっているという点や、対象者についても記載されています。
o1-previewは時間がかかりますが、化学、コーディング、数学などの分野で複雑な問題に取り組む場合に特に役立ちます。そのため、医療研究者や物理学者といった専門家向けに設計されています。
エンジニアにも適しており、プログラミングやコーディングにも強いです。一方、OpenAIのo1-miniモデルは小型で、o1-previewよりも80%安価です。
ChatGPT-o1の使い方
GPT-o1の使い方は簡単で、このようにモデルを選択するだけです。
Open AIの説明では、STEM分野に最適化されていることが強調されています。図を見ると、推論のコストと速度が比較されています。緑色がo1-miniモデルを表しています。
薄緑色がo1-miniモデルを、ピンク色がo1-previewモデルを表しています。
いずれにしても、GPT-4やo1-miniと比べてもo1-previewは非常に推論コストが高く、数学的パフォーマンスも優れているということがわかります。
具体的には、様々な分野で高い能力を示しています。例えば、数学のコンテストでは、米国の高校生の上位約500名にランクされるほどの成績を収めています。また、コーディングにも長けているという特徴があります。
このように数学などの分野で強い能力を示していますが、人間の好みという観点では少し異なる評価になります。
ただし、自然言語処理の分野では、従来のGPT-4モデルの方が人間に好まれる傾向があります。
このo1は言語重視の場面ではGPT-4ほど好まれないようです。
そのため推論や数学的な分野ではo1-previewモデルが優れていますが、一般的な自然言語の生成には、GPT-4モデルの方が適しているといえるでしょう。
速度も見てみましょう。
明らかにo1-miniの方が非常に早いですね。o1miniは約9秒かかり、o1-previewモデルは16秒経っても「考えている」状態です。スピードという面では、o1-miniモデルがダントツで速いということがわかります。o1-previewモデルはまだ考えている最中ですね。
推論コストの順番は、o1-mini、大規模モデル、o1-previewとなっています。o1-previewは32秒もかかりました。安全性の面でも、大規模モデルの方がGPT-4よりも優れているようです。
■OpenAI 公式ページ
https://openai.com/index/openai-o1-mini-advancing-cost-efficient-reasoning/
ChatGPT-4o(オムニ)との違い
それでは、ChatGPT-4omniとの違いも改めてまとめていきます。まずは-4omniの大きな特徴として、マルチモーダル型というところが挙げられます。
こちらはテキストだけでなく、画像を作成したり読み込んだり、音声も扱えるというところです。PDFも読み込めますが、こちらo1の方は対応していません。また、広範囲の知識というところで、様々な分野の知識を持っているというのも主な特徴ですね。
そのため、多様なタスクに対応できます。また先ほど見たとおり、高速な応答にも対応しています。o1-previewの方は20秒から30秒かかるところが、オムニの方は2、3秒で回答できるというところもあります。
日常的な使用にはおもにの方が適しているというか使いやすいかもしれません。一方、o1-previewの方は専門性が高く、高度な推論を使用するというところが特徴です。
続いてChatGPT o1の大きな特徴は、推論特化型というところです。
複雑な問題をじっくり考えて解くのが得意になっていますので、こういったところで使っていきたいという方向けというわけです。特にSTEM分野に強いですし、あとは思考型というところも特徴です。
人間でも直感型と思考型に分かれますが、大きな違いとして、直感で答えてくれるのか、じっくり思考して解答するのかというところです。段階的にステップを踏んで考えるのが得意で、論理的にその過程を見せることもできます。
あとは自己評価と修正というところで、自分の回答を評価して必要があれば修正できるというのも、他のモデルとの違いになってきます。
ChatGPT-o1利用シーンの例
続いて利用シーンの例も見ていきましょう。o1の主な利用シーンとしては、複雑な科学技術論文の分析に使うことができると想定されています。
o1は高度な推論能力を持つため、複雑な科学技術論文を深く理解し、重要なポイントを抽出することが可能です。また、論文同士の関連性を分析することもできます。つまり、専門性に特化しているということです。
そのため、研究者の方やその分野の専門家は、o1を活用することで膨大な量の論文を効率的に読み解き、研究の進歩を加速させることができます。より専門家向けというわけです。また、プログラミング教育における個別指導にも活用できます。
具体的には、o1は生徒一人一人の理解度に合わせてプログラミングの基礎を教えたり、コードのデバッグを支援したり、より効率的なコーディング方法を提案したりすることが可能です。
つまり、教師や講師側のサポートツールとしても有効です。
o1を活用することで生徒の学習速度を把握し、個別に最適な指導を行うことができます。もちろんエンジニアの方がプログラミングコードを作成したり、Python などのプログラミング言語を学びたいという方も、この o1 を使用することができます。
こちらではo1-previewの方に少し推論が必要な、高度な質問をしてみます。
私たちの新規事業として、高齢化社会における孤独を解消するサービスを検討しています。AI 技術を活用した、以下の条件を満たす革新的なサービスのアイデアを提案してください。ターゲットは高齢者、目的は会話、趣味共有、心のケアなどで、AI を活用します。サービス形態はロボット、アプリ、オンラインコミュニティなどです。必須条件は使いやすさ、安全性、継続性、倫理性です。
この条件で少し出してみたいと思います。これは結構思考が必要になってきますが、o1-previewに出してみましょう。
思考時間 11秒で回答が出ました。AIパートナーシップサービス「つながり」というサービス概要を提案してくれました。このように、かなり詳細なサービス概要を出してくれるというところですね。今回はこのような形で回答してくれました。
実際に、同じ質問を4o(オムニ)にも出してみましょう。はり4o(オムニ)の方が非常に早いですね。今回のサポート提案はAIホームパートナーサービス「Harmony Home」というテーマで出してくれています。
回答例を見るとo1-previewと比べても多少違いがありますね。やはりo1-previewの方が論理的というか、少し賢そうな感じの回答を出してくれています。一方、4o(オムニ)の方はより一般的な感じの回答で、回答も少し短くなっていますね。
o-miniの方は、このような推論が必要な段階的なものも、o1-previewの方が多少賢い回答を出してくれているかなというところですね。
Chat GPT o1のメリットとデメリット
ChatGPT o1のメリットとデメリットも押さえておきましょう。
Chat GPT o1のメリット
まずはメリットです。
こちらは複雑な問題を深く理解して正確に解決できるというところですね。これまで見てきたとおり、やはり数学や科学といった分野で強いです。また、安全性が高く、有害な出力や偏見が少ないというところも特徴です。
ハルシネーションや偏見が少ないというところも特徴です。
ChatGPT o1のデメリット
一方、デメリットとしては回答に時間がかかるという点が挙げられます。これまで見てきたように、20秒から30秒近くかかることがあり、時間を要するというのが現状です。
また、2024年10月時点では利用に制限があるという点も注意が必要です。さらに、マルチモーダルに対応していないことも欠点として挙げられます。画像や音声に対応していないのです。つまり、ChatGPT o1は従来のモデルより少し賢くなった反面、その分時間がかかるモデルだといえるでしょう。
ChatGPT o1まとめ
この記事ではGPT-o1について解説してきました。これはOpenAIが開発した推論特化型の大規模言語モデルです。複雑な問題を段階的に思考し、正確に解決することに長けています。
特にSTEM分野の問題や深い分析が必要なタスクに最適だといえるでしょう。
ただし、回答速度が遅く、利用制限がある点には注意が必要です。
特徴を押さえてo1 preview、miniを適材適所で活用してください。
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