人の感情は例外なく、物語によって動かされます。
感動する映画、夢中になる小説やマンガ、推しのタレントやスポーツ選手、みんな物語がありませんか?
そして、そこに惹かれて感情を動かされているはずです。
古今東西、人々は物語によって心を動かされてきました。これはビジネスの世界でも同じで、短文や長文、動画の構成に関わらずいろんなシーンで物語が使われています。
本記事では、この物語を作るための鉄板のテンプレートであり、感情を動かす構成の「ヒーローズジャーニー」について詳しく解説します。
魅力的なキャラクターやストーリーの作り方や秘訣、事例などを紹介しますので、網羅的にヒーローズジャーニーを理解できるでしょう。
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Contents
ヒーローズジャーニーとは何か
ヒーローズジャーニーとは、文化や時代、国境を超えて共通する旅の物語、すなわち英雄の探求物語を表す概念です。
これは人間の経験や感情、成長の過程を象徴的に描いたもので、どのような物語にも共通する基本的なパターンを示しています。
その中心には主人公、つまり英雄が存在し、彼らが異なる環境や課題に挑んで成長していく様子が描かれます。
このヒーローズジャーニーは、物語を深く理解し、また創造するための重要な手段ともなるのです。
ヒーローズジャーニーの定義
ヒーローズジャーニーの定義は、繰り返される物語のパターンに焦点をあてたものです。
- 主人公のヒーローが安全で知られた世界から未知や危険な舞台へ進み
- 数々の試練を経て成長し
- やがて何らかの報酬を獲得して元の世界へ帰還する
という一連の流れを示します。
これはまさに、一人の人間が成長し、自己を超え、新たな可能性を開くプロセスそのものを描いています。
特定の形式を持たないため、このヒーローズジャーニーのパターンは長編小説から映画、ゲーム、実際の人生に至るまで幅広く応用されます。
ディテールは異なるかもしれませんが、その根底に流れる物語の構造は共通しています。
ヒーローズジャーニーの起源
ヒーローズジャーニーの起源はジョセフ・キャンベルの著書「千の顔を持つ英雄」に遡ります。
キャンベルは神話や伝説、文学作品など数多の物語を研究し、英雄が辿る遍歴が根底で共通していることを見出しました。
そして彼はその結果から、ヒーローズジャーニーという概念を導き出します。
その理論は後に映画業界や心理学、哲学、リーダーシップ論など広範な分野に影響を与え、現代においてもその価値は大いに認められています。
私たちが日ごろ触れている映画や小説、アニメなどでもヒーローズジャーニーの要素を見つけることができるでしょう。
例えば、有名どころだとハリウッド映画がほぼこの構成ですし、ワンピースやドラゴンボール、ナルトなど誰もが知るヒーローが登場するアニメ作品はヒーローズジャーニーで作られていることがわかります。
ヒーローズジャーニーの重要性
ヒーローズジャーニーの重要性は、物語を深く理解するために不可欠な構造を提供する点にあります。
それはまた、物語の創造者にとって有効な道具となり、視聴者や読者と共感を生むための道筋を示すのです。
ヒーローズジャーニーは人間の心象世界を外部に投影したもので、その通過儀礼は私たち自身の経験と重ね合わせることができます。
成人の儀式、初めての恋、転職、親との別れなど、人生の重要な節目はヒーローズジャーニーの一部と言えるのです。
この視点を持つことで、物語をより深く感じることができ、また自分自身の人生を肯定的に捉えることにつながるでしょう。
ヒーローズジャーニーの構成
ヒーローズジャーニーとは、物語の中で主人公が経験する一連の冒険のことを指します。
この一連のストーリーラインは、先述したとおりに世界中の伝説や神話、映画、小説など、多岐にわたるジャンルで利用されています。
「ヒーローズジャーニー」は、物語の成立と進行、そしてヒーローの成長と進化を語るためのフレームワークで、12の段階から成り立っています。
ヒーローズジャーニーの12の段階
ヒーローズジャーニーの12の段階を見てみましょう。
それぞれのステップは以下のとおりです。
1.日常世界
2.冒険への誘い
3.冒険の拒否
4.賢者との出会い
5.戸口の通過
6.試練、仲間、敵
7.最も危険な場所への接近
8.最大の試練
9.報酬
10.帰路
11.復活
12.宝を持っての帰還
<ヒーローズジャーニーの12の段階の内訳>
日常の世界 | 主人公が冒険を始める前の状況 |
冒険への誘い | 主人公が冒険に出るきっかけ |
冒険の拒否 | 主人公は初めての挑戦に戸惑う |
賢者との出会い | メンター(導師)の登場で主人公は勇気を得る |
戸口の経過 | 冒険の世界へと乗り出す |
試練 | 冒険の洗礼を受ける |
もっとも危険な場所への接近 | 危険な場所へ近づく |
最大の試練 | 主人公にピンチが訪れる |
報酬 | ピンチを切り抜け宝物を手にする |
帰路 | 自分の帰る場所へ戻る |
復活 | 最後の試練が訪れる |
宝を持って帰還 | 成長した主人公が帰還し物語は終わり |
各段階の具体的な内容
主人公が通過する各段階は重要な意味を持ち、その内容も具体的な行動や感情変化を伴います。
「日常の世界」段階では、物語の背景や主人公の初期状況が紹介され、「冒険への誘い」では冒険の開始が示唆されます。
「冒険の拒否」では主人公の葛藤が描かれ、それが「メンター」の登場による助けがあって解消します。
「最大の試練」では主人公の内面的な成長が描かれ、「復活」ではそこで得た力で自身を変革します
「宝を持って帰還」では、主人公が経験を通じて得た新しい視点や力で生きる姿が描かれます。
段階間の関連性とインパクト
ヒーローズジャーニーの各段階は、物語の進行と主人公の成長にとって重要な役割を果たしており、それぞれの段階が互いに密接に関連しています。
例えば、「冒険への誘い」は「冒険の拒否」へとつながり、「メンター」による励ましが「戸口の通過」への一歩となるのです。
また、「最大の試練」での経験は「復活」をより意味深いものにし、「成長した主人公」が「宝を持って帰還」までのプロセスを強化しています。
これらの段階間の密接な関連性が、物語全体の効果的な進行とインパクトを生み出すのです。
ヒーローズジャーニーを用いた成功事例
ジョセフ・キャンベルが提唱した「ヒーローズジャーニー」。
彼が様々な神話や伝説を分析した結果、辿り着いたこのユニバーサルな物語のパターンは、現代でも映画、小説、ゲーム、マンガなどあらゆるエンターテイメントで活用されています。
特に、当代最大のエンターテイメント産業であるハリウッド映画の中で頻繁に見られます。
このヒーローズジャーニーのフレームワークがなぜこれほどまでに普遍的なのか、成功事例をもとに考察してみましょう。
映画や小説でのヒーローズジャーニー適用例
代表的な適用例として挙げられるのは、ジョージ・ルーカスの「スターウォーズ」です。
ルーカスはキャンベルの「ヒーローの千の顔」を読み、そのフレームワークを活用して映画を制作しました。
主人公ルーク・スカイウォーカーの物語がヒーローズジャーニーのパターンを忠実になぞっており、 物語は彼が日常の世界から冒険の世界へと踏み出し、最終的には自己を統合し、新たな自己を得て帰還する、という一連の流れを描いています。
この物語展開は観客に強烈な印象を残し、結果的には世界的なヒット作となりました。
成功したストーリーテリングのポイント
ヒーローズジャーニーを効果的に活用するためのポイントは数あれど、特に重要なのは「共感」でしょう。
物語には主人公の変化が必要ですが、その変化は観客や読者が共感できるものでなければなりません。
そのため、ヒーローズジャーニーでは初めに主人公が日常の世界にいる様子を描くことで、観客や読者との共感を呼び起こします。
さらに、 観客や読者が主人公とともに困難を乗り越え、最終的に成長する過程を体験することで、物語への没入感を高めるのです。
事例から学ぶヒーローズジャーニーの利用法
具体的な事例から学ぶことで、ヒーローズジャーニーの有用性がより理解しやすくなります。
例えば、映画「ハリー・ポッター」でもヒーローズジャーニーが使われていることがわかります。
主人公のハリー・ポッターが普通の少年から伝説の魔法使いへと変わっていく様は、観客に希望と冒険の興奮を与えました。
物語はハリーが呼び出しを受けた後、困難を乗り越え、成長する過程を描いており、その過程で観客は主人公と共に冒険を経験します。
これらの事例を通じて、ヒーローズジャーニーが提供する物語の構成がいかにエンターテイメントを豊かにするか理解できるでしょう。
ヒーローズジャーニーを自分のストーリーテリングに活用する方法
ヒーローズジャーニーとは物語のヒーローが経験する冒険の旅のパターンのことを指します。
映画や本、アニメなどでよく見かけるヒーローが試練を乗り越え、成長し、終いには目的を達成するという、まさに英雄的な旅の模様です。
では、このヒーローズジャーニーをどのように自分のストーリーテリングに活用すればいいのでしょうか。
その方法について解説していきます。
ヒーローズジャーニーを利用する理由とは
まず始めに、なぜヒーローズジャーニーをストーリーテリングに活用すべきなのかという理由を説明します。
ヒーローズジャーニーは極めて普遍的な構造を持っています。
人間が共感しやすい形状をしており、それがどの文化圏、どの年代の人々にも通用するものです。
ですから、ヒーローズジャーニーを活用すれば、多くの人々が理解しやすく、感情移入しやすいストーリーを作り出すことが可能になります。
また、ヒーローズジャーニーは、一貫した物語の流れを作り易いこともメリットとしてあります。
それは、日常から退き、試練に立ち向かい、最終的には報われるという一連に流れがあるからです。
これにより、作者自身も物語の方向性を失うことなく描き進めることができます。
また、聴き手や読み手も物語が進行するにつれて、織り成される三幕構造に引き込まれていくことでしょう。
ヒーローズジャーニーを活かすストーリーテリングテクニック
では、具体的にヒーローズジャーニーをどのように活用するのでしょうか。
そのためのテクニックをいくつかご紹介しましょう。
まずは、主人公の成長を描写することが重要です。
ヒーローズジャーニーでは、最初に通常の世界を離れ、試練を経て自己を見つめなおし、最後に新たな認識を手に入れるという物語の流れがあります。
それを踏まえて、物語は主人公の内なる成長を中心に据えるようにしましょう。
続いて、物語には起承転結を意識することも大切です。
さまざまな試練を挟むことで、物語はスリリングで興奮させる進行が可能になります。
それぞれの試練が主人公の内なる成長を促進し、ストーリー全体の深みを増す効果があります。
自身のストーリーを形成するステップ
最後に、自身のストーリーを形成するための手順を見ていきましょう。
まず、ストーリーの主人公を明確にしましょう。
次に、その主人公の目指す目標を設定します。
そして、その目標を達成するためには何が必要か、どのような試練を経るべきかを練ります。
その上で、それらの試練をクリアしていく過程で主人公がどのように成長し、何を学び、何を得たのかという点を具体的に描き出します。
最終的には、主人公が目標達成のために何を犠牲にし、何を得たのかにフォーカスを当て、ストーリーの結末を決めていきます。
以上のステップを踏むことで、自身のストーリーが鮮やかに形成されていくことでしょう。
ヒーローズジャーニーに関わる主要なキャラクター
ヒーローズジャーニーは、古代神話から現代映画まで幅広い物語で見ることができる基本的な物語構造です。
その中でも絶対に欠かせないのが
- 「ヒーロー」
- 「メンター」
- 「敵またはライバル」
の3つのキャラクターです。
これらのキャラクター達は、物語に深みを与え、観衆に感情を呼び起こします。
それぞれのキャラクターは特に重要な役割を果たし、物語を進行させる重要な要素となります。
ヒーロー役の役割と特性
ヒーローは物語の主人公であり、物語の中心である存在です。
彼の役割は、物語を進め、観衆に希望を与えることです。
最初の段階では、ヒーローは普通の人間で、自身が担う大きな使命に気づいていません。
しかし、ある出来事をきっかけに冒険に巻き込まれ、困難を乗り越えながら自身の内面を成長させていきます。
そして、最終的には困難を克服し、変容を遂げた自身を世界に示すことができます。
ヒーローの特性としては、勇気、信念、優れた能力、ほかに目指すべき理想像などがあります。
これらの特性が観衆に共感や感動を与え、彼らがヒーローの旅路に共感するきっかけになります。
メンター役の重要性
メンターはヒーローが冒険を進める上で重要な人物です。
彼らはヒーローに知識やスキルを教え、助言を与える役割を果たすとともに、一時的な失敗からヒーローを救い出す存在でもあります。
メンターの重要性はその存在がヒーローの冒険を容易に進め、ヒーロー自身の成長を助けるためです。
また、メンターがいることでヒーロー自身の人間性や心情が深く描かれ、物語の深みが増します。
メンターは賢明さや経験に基づいた知識をヒーローに提供し、それによりヒーローは経験を重ね、成長していきます。
敵またはライバルとの関連性
敵または対抗者は、ヒーローの成長の妨げとなる存在で、ヒーローの挑戦を引き立てます。
敵または対抗者がいることで、ヒーローの使命感や勇気、困難を乗り越える意志が試される場面が設けられるのです。
また、敵との対比によりヒーローの価値観や誠実さが際立つようになります。
したがって、敵役はヒーローズジャーニーの中で欠かせない存在です。
ヒーローが敵を打ち倒すことで物語はクライマックスを迎えますが、その勝利はヒーロー自身の成長や変容を視覚的に示す大きな象徴でもあります。
例えば、ドラゴンボールならピッコロ大魔王やベジータ、フリーザやセルがわかりやすいですし、ワンピースなら次々にルフィーの行く手を阻む悪役がいます。
白雪姫なら悪い魔女が出てきますし、タイタニックにも大富豪の御曹司が悪役として登場してますよね。
さらには日本でも昔から時代劇では「越前屋、そちも悪よのう」のセリフと一緒に悪代官が登場します。
どんな物語にも対立構造を生み出す悪者を登場させることが、盛り上げる要素として必須なのです。
ヒーローズジャーニーと他のストーリーモデルとの違い
まず、ヒーローズジャーニーと他のストーリーモデルとは何かを理解することが重要です。
ヒーローズジャーニーとは、一般に主人公が経験する一連の段階を描いたもので、映画や小説など、多くのストーリーで使用されています。
一方、他のストーリーモデルとは、異なる進行や視点でストーリーを進行させる手法のことを指します。 例えば、三幕構成や五幕構成などが含まれます。
これらがヒーローズジャーニーとどのように異なるのか、どのように選び分けるかを考えていきましょう。
ヒーローズジャーニーと三幕構成の比較
ヒーローズジャーニーと三幕構成は、共にストーリーを構築するためのフレームワークですが、そのアプローチは異なります。
ヒーローズジャーニーでは、主人公が旅に出て困難を乗り越え、変化し成長するプロセスを描きます。
12のステップで構成され、各ステップは主人公の内面的変革を重視します。
一方、三幕構成は、物語を「モノローグ」や「序盤、中盤、終盤」という3つの部分に分けます。
具体的には第1幕(セットアップ)、第2幕(対立・混乱)、第3幕(解決)という順序で進みます。
こちらは、物語全体の流れや構成を重視するスタイルであり、明確な区切りと高まり、そして必ず結論を迎える点が特徴的です。
他のストーリーモデルとの違い
ヒーローズジャーニーと他のストーリー構造、例えば五幕構成やセブン・ベーシック・プラッツとの違いについても考察してみましょう。
五幕構成では、
- エクスポジション
- 上昇アクション
- クライマックス
- エンディング
- エピローグ
の5つのフェーズを経て物語が進みます。
これはシェイクスピアの戯曲などによく見られる構造で、三幕構成と比べて細かい展開の変化が特徴です。
一方、「セブン・ベーシック・プラッツ」はクリストファー・ブッカーによって提唱された故事構造で、物語は7つの基本プロット(再生、クエスト、旅と帰還、悲劇、喜劇、逆転、怪物の打倒)から成るという考え方です。
これら全てが主人公の物語を描く手法でありながら、重視する視点やテーマ、進行の仕方が異なります。
適切なストーリーモデルの選択
ヒーローズジャーニー、三幕構成、五幕構成、セブン・ベーシック・プラッツなど、様々なストーリーモデルがありますが、どのモデルを選ぶかは物語の目的やテーマ、主人公の成長などによります
個々のキャラクターの心理的な変化を重視するのであれば、ヒーローズジャーニーが適しているでしょう。
一方、ドラマの起伏を明確に描きたい場合は、三幕構成や五幕構成が適用されます。
基本プロットであるセブン・ベーシック・プラッツは、物語の根底に流れる普遍的なテーマを探求したい場合に適しています。
それぞれのモデルにはメリットやデメリットがあるので、物語を描く際にはそれぞれの特性を理解した上で選択することが重要なのです。
ヒーローズジャーニーの問題点と今後
ヒーローズジャーニー、あるいは英雄の旅路と呼ばれるこの理論は、物語作りの枠組みとして広く知られています。
ジョセフ・キャンベルの提唱したこの一連の物語模型は、古代神話から現代映画まで幅広いジャンルに見られる典型的な英雄の冒険を表現します。
これらのステップが作品を面白くする一方、その単調性や当てはまらない作品への批判も存在します。
ここからは、ヒーローズジャーニーへの見解を深く掘り下げ、その問題点と限界、さらに未来的な展望までを解説していきます。
ヒーローズジャーニーへの主な批判点
ヒーローズジャーニーの物語模型に対する批判点の一つは、内容の単調性です。
古代神話から現代映画まで、多くの物語がヒーローズジャーニーの流れに当てはめられますが、それらの多くが似たようなパターンを繰り返すため、予測可能な物語展開になってしまいます。
この問題は、観客が新鮮味を求める現代社会で、一段と深刻なものとなっています。
またヒーローズジャーニーが、男性中心の物語に偏っているという批判もあります。
もちろん、女性の主人公も存在しますが、その多くが男性の視点から描かれた物語です。
女性主人公に特化した物語構造が求められる声も多く、ジェンダーバランスの視点からこの模型は批判されています。
実は女性目線でヒーローズジャーニーを読み解いた著書もあります。
もし、男性目線のヒーローズジャーニーではなく、女性目線のヒーローズジャーニーが知りたい方はこちらの著書を参考にしてください。
ヒーローズジャーニーの限界と対策
ヒーローズジャーニーの限界として課題となっているのが、そのフレームワークの創造性を阻害する可能性です。
その形式に囚われ過ぎることで、物語の独自性やオリジナリティが損なわれる恐れがあります。
また、従来のヒーローズジャーニーでは全ての物語に対して適応できるわけではなく、特に社会的なテーマを扱った作品や真実を描くドキュメンタリーではこの形式が適用しにくいという問題もあります。
そのための対策として、物語作りの初期段階でヒーローズジャーニーを参考にしつつも、それにとらわれず個々の物語が持つ独自性やメッセージを最優先にするという柔軟なアプローチが求められています。
ヒーローズジャーニーの未来の展望
ヒーローズジャーニーの未来的な展望について考察すると、従来の物語作りの方法からの大きな変革が求められるでしょう。
すなわち、より多角的、多様性のある視点を物語に取り入れること、作品が生まれる社会背景を反映し、深く理解することが求められます。
具体的には、異なる文化、人種、ジェンダーなどの視点を反映した物語作りになります。
これにより、ヒーローズジャーニーはさらに進化し、その結果、新たな物語の形が生まれるかもしれません。
これがヒーローズジャーニーの未来的な展望であり、物語作りの新たな可能性を秘めているのです。
ヒーローズジャーニーのQ&A
物語構造の一つであり、作品作りのプロセスを導く「ヒーローズジャーニー」には多くの疑問もあるでしょう。
その構成は、古代神話から現代映画まで、数千年もの長い間にわたって受け継がれてきた普遍的な物語パターンを指します。
ここからは「ヒーローズジャーニー」がどのように物語作りに役立つのか、その理解を深めていきましょう。
ヒーローズじゃでよくある質問とその回答
「ヒーローズジャーニー」について、一般的によくある質問とその回答について詳しく述べていきます。
- 「ヒーローズジャーニーとは、具体的に何を意味するのか?」
という質問に対しては、人間の体験を12のステージに分けて表現する物語構造の一つと言えるでしょう。
- 「他の物語構造とどのように異なるのか?」
物語のヒロインやヒーローが経験する内部的な変化や成長を強調する点で、他の物語構造とは異なります。
- 「どのような作品で使用されているのか?」
古代神話から現代映画まで幅広いストーリーテリングで使用されています。
プロ目線のアドバイス
こちらでは、物語作りにおける「ヒーローズジャーニー」の活用法について、エキスパートからのアドバイスをお伝えします。
「ヒーローズジャーニー」を物語作りに応用する際には、その12のステージ全てをテンプレートに遵守する必要はなく、物語のメッセージや主旨に合わせてステージを調整する自由があります。
しかし、基本的なステージは把握しておくことで、物語の流れを自然に作り出すことが可能になります。
また、「ヒーローズジャーニー」は古代神話から現代映画まで広く用いられているため、自身が好きな作品を通じてその構造を学ばれることは大いに有効です。
ヒーローズジャーニーに関する追加的な情報源
「ヒーローズジャーニー」について更に理解を深めるための追加的な情報源としては、ジョセフ・キャンベルの「英雄の千の顔」が挙げられます。
「ヒーローズジャーニー」の概念を初めて提案したキャンベルの著作であり、古代神話から現代のエンターテイメントまで、様々な作品で同じ物語構造が使われていることを説明しています。
また、映画や小説を通じて「ヒーローズジャーニー」を学ぶことも有意義です。
「スターウォーズ」や「ハリー・ポッター」などの物語は、その構造が明確に表れており、「ヒーローズジャーニー」を具体的に理解するにはピッタリの作品といえます。
その他、著者がヒーローズジャーニーを学んだ中でわかりやすかったのが、クリストファー・ボグラーが書いた以下の本です。実際の映画の実例なども踏まえつつ解説されているので理解しやすい1冊。
ヒーローズジャーニーをマスターしよう
ヒーローズジャーニーは古今東西に関わらず、人類共通で感情を動かす普遍的な物語のテンプレートです。
先人の知恵が詰まっている構成なので、忠実に則ってれば大きく外すことがないことでしょう。
今回の記事では映画や小説、マンガを用いて解説しましたが、もちろんビジネスシーンでも活用できます。
自身のプロフィール、ブログ記事、動画の台本、プレゼン資料、などなどあらゆる場面で活用されています。
ぜひマスターして表現の幅を広げてください。
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