思考は現実化する ~ナポレオン・ヒル「奇跡を起こす一冊」~

あなたは世界的名著「思考は現実化」するをご存知でしょうか? ナポレオン・ヒル博士によって書かれたこの一冊は、世界累計1億部を売り上げた大ベストセラー本で、自己啓発の教科書といってもいい本です。

ひとことでこの本の内容を説明すると「成功哲学についてまとめた」本と言えます。思考は現実化するというキーワードを聞くとスピリチュアルな雰囲気を感じるかもしれませんが、この本は歴史上の偉人や富豪を実際に調査した事実に基づく、論理的な本です。

これを読むと、潜在意識についてより深く認識することができ、自分の成功は自分でコントロールできるということが明確になるでしょう。

本記事ではそのナポレオン・ヒル博士の「思考は現実化する」についてポイントをまとめて紹介します。


ナポレオン・ヒルの提唱する「思考は現実化する」成功哲学は大きく分けて9つ

 

この本の中でナポレオン・ヒル博士は成功哲学について9つの概要で説明しています。つまり、この本は「思考は現実化する」先にある成功と富を得るためのマインドセットについて書かれているのです。

本書で紹介されている9つの内容とは以下の通りです。

1.明確な目標を持ち代償を支払う

2.燃えるような熱意のある願望を持つ

3.2人以上の信頼グループ

4.逆境の考え方

5.問題が出てきたときは細分化

6.報酬以上の働きを

7.お金を貯める

8.祈り

9.性的エネルギーの転化

思考が現実化するとは、ナポレオン・ヒル博士曰く、「人間は自分が考えたとおりの人物になる」ということです。そのため、なりたい自分や夢や目標があるのなら、ありありとそのイメージを思い描くことが全てのスタートだと語っています。

ナポレオン・ヒルと鉄鋼王アンドリューカーネギーとの出会いから「思考は現実化する」が始まる

本書はナポレオン・ヒル博士が25歳のときに、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーと接点を持つことから始まります。カーネギーは当時、すでに大成功を納め、巨額の富を築いていました。

そこでカーネギーは自分の成功哲学を、ひとつの本にまとめてくれる人物を探します。色々な人物をリサーチしていく中のひとりがナポレオン・ヒル博士でした。

しかも、この本を書くにあたり、カーネギーはナポレオン・ヒル博士に対して「執筆するための十分な情報は与えるが、報酬は一切なしだが構わないか?」という条件付きにも関わらず、ヒル博士は29秒でその質問に「イエス」と答えます。

この時、カーネギーはこの質問に対して60秒以上かかるようなら、決断力が低く能力が低いと判断し、断るつもりだったそうです。

なぜナポレオン・ヒル博士が29秒で答えられたかというと、本人は「透明人間が後押しした」と答えています。もしかすると見えない第六感が働いていたのかもしれせんね。

しかし、この話を家族にするとナポレオン・ヒル博士は「変人」「頭がおかしい」という扱いを受けます。しかしそういったいわゆる「ドリームキラー」の声に負けず、ヒル博士は本書の執筆に情熱を燃やし、完成に至りました。

そのナポレオン・ヒル博士が本書の中で成功哲学を9つ項目で紹介していますので、ひとつひとつ紹介していきます。

1.明確な目標を持ち代償を支払う

潜在意識を味方につけるためには、まず頭の中でありありと成功イメージを描くことが大切です。例えば、スポーツアスリートは勝利した自分のイメージや金メダルを受賞した自分のイメージトレーニングを行い、そこに向かってトレーニングしていきます。

つまり、成功とはまずはイメージありきで行動は後からついてくるということですね。明確な目標があれば後はそのための情報集めや準備を行い、行動に移すのみです。

この時に、もし自分に少しでも「できないのではないか……」と疑問を持つと、それが行動に現れてしまいます。ですので、徹底的に自分を信じて成功イメージを潜在意識に植え付けましょう。

そのためには、具体的な目標を紙に書くことが大事だとナポレオン・ヒル博士は述べています。紙に書き出すことでRAS効果が働き、成功を呼び寄せやすくなるのです。

さらに、明確な目標を達成するには犠牲も必要です。それはある人には「時間」かもしれないし「お金」かもしれません。

いずれにせよ、目標を達成するためにはそれ同等の対価をまずは差し出す必要があります。それを総称して人は「努力」と呼ぶのかもしれませんね。

2.燃えるような熱意のある願望を持つ

先にも述べましたが、目標を達成するには明確な成功イメージと「絶対に達成する」という熱い心が必要です。少しでも疑念があるとそれが行動に出てしまい、結果、目標達成が遅れたり、達成できなかったりしてしまいます。

ナポレオン・ヒル博士は情熱を持って行動することが大切だと繰り返し述べており、その情熱のことを本書では「エンスージアズム」と呼んでいます。

要は、失敗しても逆境でも諦めない心構えが大切ということです。繰り返し本書に登場してくることがですが「逆境や失敗には、それ同等かもしくはそれ以上の成功の種子がある」と言われます。

つまり、失敗は成功の元ということですね。さらにナポレオン・ヒル博士は10回以上失敗しても挑戦を続ける人のことを「天才」と称しています。

才能というのは「諦めない心」のことなのかもしれませんね。

3.2人以上の信頼グループ

何かを達成するためには仲間が必要だとナポレオン・ヒル博士は述べています。これは馴れ合いの友人とかではなく、同じ目標に向かう親友「マスターマインド」のことを指しています。

マスターマインドがどういうものか、面白い逸話がありますのでご紹介します。かの有名なライト兄弟はあなたもご存知でしょう。飛行機を発明したあのライト兄弟です。

実は飛行機が空を飛ぶ2年ほど前に、ライト兄弟の兄がある実験に失敗した際に「もうだめかもしれないな……」と弱音を吐いているのです。この時に、もし弟も一緒になって「そうだね」となっていると我々は今頃飛行機を知らなかったかもしれません。

しかし、その時ライト兄弟の弟はいうのです「何言っているんだ!できるよ!がんばろうよ!兄貴!」と兄を鼓舞します。その結果、私たちが今空を見上げると飛行機が空中に浮かんでいる結果になっているといえるでしょう。

このように、偉大な目標達成を行ったり、成功を収めた歴史上の偉人たちのそばには間違いなくマスターマインドの存在がいます。ですから、あなたも明確な目標があるのならマスターマインドをぜひ見つけてください。

4.逆境の考え方

先にも述べましたが、目標に向かって行動すると逆境が立ち憚ったり、失敗を経験することもあるでしょう。そこでどう考えるか、どう行動するかが成功し、潜在意識を見方につけるために重要です。

本書では繰り返しでてきますが「逆境や失敗にはそれ同等か、もしくはそれ以上の成功の種子がある」ということです。失敗というのは自分が認めない限り存在しません。かの有名なエジソンは1万回以上の実験に失敗しながらも「これは失敗ではない、うまくいかない方法がわかったという成功だ」と述べています。

また、失敗や逆境に出会った時に、その人の真の器が試されているのかもしれません。私は逆境や失敗に出会うと以下の3つの質問を自分に投げかけています。

1.この出来事から一体何が学べるだろう

2.ここからできる最高最善の行動は何だろう

3.これは未来からのどんなギフトだろう

この3つの質問を自分に投げかけることで、ネガティブな出来事の捉え方も変わります。ぜひ試してみてください。

5.問題が出てきたときは細分化

悩み事や問題は紙に書いて具現化するといういわゆる「見える化」は、ナポレオン・ヒル博士が生きていた時代からありました。それくらい、頭の中を整理することに適した方法が細分化という方法です。

頭の中で考えているうちは、すごく大きな出来事だと思ったり、解決不可能な事象に感じたりする出来事や悩みでも、実際に紙に書いたり、アウトプットしてみると解決策が見つかることが往々にしてあります。

そのため、問題が起きたときは細分化して、ひとつひとつ分析してみましょう。

6.報酬以上の働きをする

人から好かれるためのシンプルな法則は「その人の期待値を超える働きをする」ということです。つまり、もらえる給料や見返り以上の仕事をするように心がけましょうということですね。

それにより、巡り巡って自分の信頼を得ることができたり、巨額の富を築くことが可能となります。成功する習慣といっても良いでしょう。報酬以上の仕事をするということは人を喜ばしたり、楽しませたり、相手にフォーカスを当てることになります。

結果、想像以上の結果をもたらしたり、成功したりできるのです。人のためにやっていることは、実は一番自分のためになっていたりもします。日本でも成功している人はこの習慣を身につけています。

あなたも、ぜひ仕事をする際や人と共同作業をする際に、報酬以上の働きをするというマインドを持ってください。そうすると「思考は現実化」するでしょう。

7.お金を貯める

お金がなければ心は荒み、不安定になります。その結果、目標達成はおろか自己実現もできず、負のスパイラルにはまってしまいます。ナポレオン・ヒル博士は、安定した収入や貯蓄は必要だと述べています。

確かに、目標に向けて充実した日々を送ろうと思うと、「お金がない」という心配ごとが頭を占領すると、目標達成どころではありませんよね。

ある一定の貯金は、日々を過ごす上で必要不可欠です。

8.祈り

ナポレオン・ヒル博士は成功し、燃えるような目標を達成するには「祈り」も大切だと述べています。「引き寄せの法則」の原理とも入れますが、強く祈ることで潜在意識に訴えかけるので、願いが叶いやすくなります。

「願えば叶う」とは昔からよく言いますが、あれは一理どころか二理も三里もあり、物事の本質をついている言葉です。

何か成し遂げたい物事や、夢があるのなら一心不乱に祈りを捧げてみるのもいいかもしれませんね。ただし、この時に自分の心の中に少しでも疑惑や迷いがあれば、潜在意識上でそれらが邪魔をし、実際の行動にも影響します。そのため、目標が達成できなくなります。

まずは自分は成功できると信じて、行動し一歩を踏み出すことが大事です。その後に行動がついてきます。

潜在意識については、以下の記事で詳しく解説していますので、ご興味のある方はぜひお読みください。

 

潜在意識は全能全知 〜この世界を創造しているマーフィーの法則〜

9.性的エネルギーの転化

成功者に共通して言えることは、強烈な性的なエネルギーの転化できるということ。人間は40代までは性的なエネルギーの矛先がコントロールできないみたいですが、40代を超えると、性的なエネルギーの矛先を仕事や目標達成のためのモチベーションに転化できるそうです。

確かに若い頃は衝動的に行動してしまい、性的なコントロールができないものですが、トレーニングをすることや意識することでできるようになります。

成功している経営者や事業家は、この性的エネルギーの転化ができているということ。逆に言えば誘惑に負けて、欲の赴くままに行動しているようでは、目標達成のスピードも遅れるということですね。

人間(特に男性)はいくつになっても性欲はつきませんが、そのエネルギーの矛先をコントロールすることで、充実した人生を送ることできそうです。

まとめ

この上下巻、総ページ数600ページ以上におよぶ大作の中で、ナポレオン・ヒル博士は何度も「失敗や逆境にはそれ同等か、それ以上の成功の種子がある」というメッセージが登場します。

ナポレオン・ヒル博士自身、この一冊を書き上げ、成功法則をまとめ上げるのに何度も失敗や逆境を味わったことでしょう。しかし、本書に書かれているような考え方やマスターマインドと呼ばれる仲間、先人たちの知恵、燃えるような情熱(エンスージアズム)により、目標を達成し、自ら成功法則を体現したのだと思います。

最後に、目標実現に向けて大切なことは、毎日30分自分のセルフイメージを高めるために瞑想する時間を作り、目標を紙に書き、それを毎晩枕元に置き、潜在意識に植え付けることが大切とも本書では書かれています。

この本にはそれらの内容を読むだけでなく、実際に実行に移せるように各章の終わりにワークシートがついて、それに記入することで、より具体的な行動ができるような仕組みも施されています。

本書を読み終える頃には、間違いなく「目標に向けてがんばろう!」あるいは「成功している自分」をありありとイメージし、潜在意識を見方に付け、行動している自分に出会えます。

ぜひ、あなたもこの大作を読んでみて過去の偉人たちの知恵を学び、「思考を現実化」してみてはいかがでしょうか?

 

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kohei okasuji
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